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Artist


NoLi / ヘアメイクアップアーティスト


"Achromatic color"

CONCEPT -コンセプト-

撮影は夏の終わり。
現場に現れたNoLiさんは、ラフなタンクトップにサンダル姿。
ゴールドのフットネイルを施し、フレグランスをシックに香らせていた。
「ちょっとした緩さが大切」
という自身の言葉どおり、独自のスタイルが印象的な彼に、作品について聞いた。

―今回の作品のコンセプトは?

「1色だけでメイクした作品は見たことがないな、というひらめきを元に、「黒」をコンセプトにしました。人と違うことをしたい、と常に思っているので、面白いチャレンジだと思ったのです。僕の人生観でもあり、すべてのクリエーションで大切にしている不変のコンセプトが、「どの色にも染まらない、自分らしさ」。これが、黒一色のメイクで表現できると考えました。
これは、N.Y. で活動していた経験が大きく影響しています。日本では周りの目や、評価などを気にして生きて行く事が多かった中、人に好かれたり、評価してもらったり、有名になったりするためではなく、『自分らしさ』を持つことが大切、という価値観に巡り合ったのです。実際、メイクをシミュレーションしてあれこれ考えてみると、黒のメイクは、古きよき日本の「凛とした女性像」「内に秘めた強さ」を表現できるという発見がありました。どちらがいいとい うことではなく、日本の良さ、N.Y.の良さを融合した、自分らしい作品だと考えています」。

黒の印象を増大させるヘアピースの効果
少量見えるだけで、ミステリアスな雰囲気を醸し出しているアフロヘア。
実はこんなすき毛素材を使っているのがおもしろい。
「外国人モデルのため、髪が黒くないので、黒い毛を用意しました」(NoLiさん)。

TECHNIC POINT -テクニックポイント-

―苦労した点、ポイントとなるテクニックは?

「2色のグラデーションではなく、グレーすら使わない、真に黒だけのクリエーションは、思った以上に繊細な表現が必要でした。例えば、黒のラインをぼかしていくとき。黒のぼかしはムラが非常に目立つので、なめらかさを出すのに、とても丁寧にのばして行く必要がありました。これは、筆と指でぼかしこみ、綿棒で細かい部分を補正して仕上げています。このメイクの目元は、深い立体感を出すために、グラデーションで全体にではなく、部分的にメイクを施しました。準備に最も試行錯誤したのは、付けまつ毛を付けた作品ですね。いろいろな模索の末、クールな中に輝きを出せるよう、シャイニーなフレークを付けました。

まつ毛に素材を付けてアレンジする事によって、オリジナルのまつ毛を作りました。このメイクは眉もポイント。全部きっちりメイクしてしまうとシンプルすぎる気がしたので、隙間のある眉で抜け感を取り入れています。唇にフォーカスした作品では、ただ黒に塗るだけではつまらないため、ラインストーンで輝きを。事前に自分の唇でシミュレーションをしたとき、最初は閉じた状態でストーンをきれいに隙間無くしきつめましたが、その状態で口を開けてみたら、等間隔でストーンが並ぶ事を発見し、それを撮影でやってみようと思いました」。

ーこだわった点を教えて下さい

「使う色が黒であっても、女性の「きれい」を伝えたかったので、上品な肌の質感にこだわり、透明感と立体感を重視して仕上げました。角度やフレーミングなどでイメージが大きく変わるため、撮り方もこだわった点です。これは、現場で何度もカメラマンさんとディスカッションして決めていきました」。

黒の個性が展開する「きれい」の表現。この世界観を存分に堪能してほしい。

ベースメイク以外は黒だけのメイク道具を使用 「実は、最初のコンセプト案はRAINBOWだったんです。
でも、斬新なイメージが全然湧かなくて…。
考え直して黒を思いつき、当日は本当に黒しか持って行かずに作品を仕上げました」(NoLiさん)。