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Artist


makoto / ヘアメイクアップアーティスト


"SANS NOM" 〜La librete de Sensibilite〜

CONCEPT -コンセプト-

―今回の作品で表現しようと考えたことは何ですか?

あえてテーマを決めず、自分の内面から湧き出てくるインスピレーションに忠実に、今の自分がやりたいことを純粋に表現してみました。なので、タイトルは「SANS NOM(ソン ノン)」。フランス語で"ノーテーマ"という意味です。結果を恐れず、思いついたままの感性を色や光に託し、それを女性美と融合させてみたいと思いました。

イメージソースの一つが、大好きな画家であるタマラ・ド・レンビッカ。彼女が描く女性像が大好きで、とてもファッショナブルだし、ヘアのテクスチャーやメイクもすごく好きなんです。そんな彼女のセクシュアルビューティーな世界観を表現しました。

タマラに思いを馳せているうちに、もう一つ浮かんできたキーワードが"キュビズム"。色々な角度から面で切り取ったものを一つの平面で表すという絵画の手法ですが、これをメイクで表現してみたいな、と。既成概念をすべて取り払って、感性の赴くままに色をのせていき、それを美しく見せたいーーただそれだけで創りました。

そして、もう一つはペルーのチチカカ湖で見た空をイメージ。標高3800メートル以上あるのですが、そこで見た大気圏の夜空がものすごくきれいだったんです。パープルやブルーなどの深い色のグラデーションの空に、一つひとつ色の違う星が瞬いていてーー透明感があってまるで宇宙をそのまま見ているようで、その光の美しさと色に圧倒されました。あのときの感動をメイクで再現できたらーーそんな思いでチャレンジしてみました。

TECHNIC POINT -テクニックポイント-

―今回のコンセプトを作品に落とし込むうえでの具体的なテクニックを教えてください。

メイクでは、ちょっとくすんだビンテージな色味を使いたかったので、目の色がクリアで、シャープの整った顔立ちのモデルを選びました。

タマラをイメージした作品のメインカラーとなっているゴールドとパープルは、ものすごく高貴な色という印象があって、もともと大好きな色です。今回は発色を重視したかったので、パールの入ったビグメントだけを使いました。アイメイクは、シャドウはあえて曲線を使わず、全て直線的に入れていきました。対照的に、ヘアはきれいなアールをつけて、線の集合体である髪の毛を面として見せ、メイクとのコントラストを狙いました。つけ毛はタマラの絵を思い浮かべながら、こういうまとまりがあったらいいかな、というイメージで。人工毛なのでピンカールとフィンガーウェーブで動きをつけました。

キュビズム風のメイクは、目の透明感は大切にしつつ、ビンテージな色で幾何学的な形を描きました。目元が抽象的なので、リップはビビッドなボールドで女性らしさをしています。

夜空を再現した作品は、光のリフレクションで星のきらめきのような感じが出せたらと思い、ベースはビンテージバイオレットや黒などをムラになるようにのせ、その上に粒子の細かい黒やシルバーのパールやビーズ系のものをのせています。

以前、MAKOTOさんが企画・開発を手がけた某有名メーカーのシャドウとネイル。「メイクにおいて黒と赤はとっても大切で、特に黒は世の中で一番セクシーな色だと思っています。光に当ててもグレーに転ばない漆黒のような黒が作りたくて、この商品を開発しました。今では絶版で販売していないので、在庫がなくなったら自分で作ります(笑)」